「もうお兄ちゃんでしょ」の罪

田舎の悦子の成功法則の受講生さんが、1歳10ヶ月の時のことを思い出しました。
なぜ、すぐ下の妹さんのことが嫌いなのか考えていてのことです。
今回は、子育て中の方に役立つと思うのでお子さんに使う「言葉」について書いてみます。
この内容を読めば、なぜ、子育て中に「言葉」に気をつける必要があるかわかります。
1歳10ヶ月の時
この受講生さんは、1歳10ヶ月になった時に妹さんが生まれました。
家の中には、危険予防のために柵が巡らされています。
下の妹は生まれたばかり。
当然、お母さんはいつも妹(赤ちゃん)を抱っこしています。
彼は一人ぽっちで、柵の中で遊ぶしかありません。
つい最近までは、自分がお母さんに抱っこされていたのに
『なんで?』
『僕はどうでもいいの?』
と、悲しくて、うらやましくて、なんとも言えない切ない気持ちでいっぱいでした。
母の言葉
すると、お母さんが笑顔で言いました。
「お兄ちゃんになったんだからしっかりね」
「妹と仲良くするんだよ」
想像してください。
1歳10ヶ月の男の子にとって、この言葉がどれほど残酷かを!
甘えたいのに、「お兄ちゃんだから」と言う理由でしっかりすることを要求される。。。
自分からお母さんを取った憎らしい妹なのに・・・仲良くしてと言われる。。。
どんなに悔しくて悲しいことでしょう。
そして、大好きなお母さんに嫌われたくなくて、その感情を押し殺しお母さんの期待に応えようとして「いい子」を演技し始めます。
あなたがこのお子さんの立場なら、どんな風に感じるでしょう?
知って犯す罪より知らずに犯す罪の方が重い
甘えたい感情を表現することなく大人になった彼は、自分の言いたいことが伝えられない、いい人になり苦しんでおられました。
【知って犯す罪より知らずに犯す罪の方が重い】と言う言葉があります。
知って犯す罪は、罪の程度を自覚している。
しかし、知らずに犯す罪は、罪の程度を自覚していない分影響力が大きいと言う意味です。
子供は、大人のミニチュアではありません。
子どもの気持ちを知らずにかける言葉の方が、子どもの心に深く長く及ぼす可能性が大きいのです。
そして、子供は親の愛を一身に受けないと心が育ちません。
ミルクを与えられオムツを替えてもらっても、温もりが感じられないと赤ちゃんは死んでしまうそうです。
厳しい現実でも心のゆとりを
子育て中の母親は、体力・気力・お金・全ての面でゆとりがないのも事実です。
本当に子育てば大変なことは、私も母子家庭で子育てをしたからよくわかります。
でも、今回紹介したように、何げなく使っている言葉で、子どもの気持ちをグサグサにして小さく閉じ込めてしまうことがあります。
しかもその子どもは、40歳を過ぎた大人の心の中で震えて泣いているのです。
今日はその例を、実例を通してお伝えしました。
あなたが親なら気をつけていただけたら嬉しいです。
あなたにお孫さんがおられるなら、全身全霊で愛してあげてほしいと思います。